「第二のテイルズ」になれるか? 「スカーレットネクサス」 感想&レビュー
皆さんこんにちわ。
本日も晴れてても雨でも、生憎の曇り空でもいいゲーム日和。
どうもトムです。
今回はクリアしたゲームの感想&レビュー。
バンダイナムコゲームス「スカーレットネクサス」
このタイトル出た時から結構気になってて、バンナムってゲームコンテンツかなり少ないイメージがあったんですよ。
大手のゲームメーカーなんですけど、所謂キャラゲーの発売が多くて、自社コンテンツがかなり少なかった印象があるんですよね。
そんな中新規タイトルの開発に重い腰を上げたことに謎の感動を覚えました。
アニメ風のアクションRPG
ガッツリ「テイルズ」と方向が同じ。
当然比較対象もテイルズになります。
自分はテイルズをそこそこの本数(大体10本ぐらい)プレイ済みなので、比較してどうだったのか。
そもそも「スカーレットネクサス」という作品としてはどうなのか。
それでは行ってみましょう!
1 グラフィック
10点中8.5
まず最初はグラフィック。
この作品はPS4、PS5という現行機での発売になっています。
なので相応のグラフィックを求められます。
自分はPC版で遊びました。
アニメ風のグラフィックなのですが、個人的にはよく出来ていると思います。
バンダイナムコはキャラゲーが多いと上で書きましたが、その分アニメ的な表現は長けているように感じます。
ナルティメットストームとかが顕著ですかね。
全体的に綺麗なアニメ調のグラフィックだったと思います。
これが出来るんだからテイルズでも出来るだろと思ってしまったのは内緒。
あっちはいつまでマネキンなんだ(アライズでは良くなってるように感じますが)
ただよく言われているんですが、顔のグラフィック、特に鼻周りがかなり独特な描き方をされていて、ちょっと違和感があります。
鼻の頭の部分にアニメとかでよくある影が入れられているんですが、それがどの位置からでもハッキリ映るように、3Dモデルの段階で描かれているんですよね。
斜めから見た時の違和感はそれほどでもないんですが、真正面から見た時の違和感はかなり大きいです。
元気な子供のキャラクターにありがちな鼻にばんそうこうつけてるみたいに全員なってます。
これだけは次回作があるならば削除するか、角度によっては描写するようにした方がいいと思います。
ただ全体としては綺麗に纏まっていると思います。
もう一つよく言われている点ですが、止め絵が多い影響でせっかくの綺麗なグラフィックを生かし切れていない。という意見です。
これに関してはその通りでかなり止め絵が多いです。
当たり前ですが止め絵のシーンでは動きません。
ムービーパートではしっかりぐりぐり動きます。
この止め絵に関しては少しばかりしょうがない気もします。
予算の影響で全てのシーンを動かすことは難しいだろうし、後は演出的な意味であれはあれでいいと思います。
鼻に比べればそこまででもないと思っている。
もう一つ付け足すならアニメムービーはあんまり出来がいいとは思えなかった。
使用されたのはOPのみなので、そこまで影響はないがもう一回見たいとは思えなかった。
曲はいいんだけどなぁ・・・
2 音楽
10点中8点
上記でも書いた通りOP曲は結構好き。
あんまりバンドとか音楽系の知識や関心がないのだが、曰く結構有名らしい。
BGMは開発がテイルズチームだからか、なんか聞き覚えがある感じな気がした。
実際に作曲が一緒かどうかは分からないが。
曲に関してはあまりにも酷い曲なんてものは無かったと思う。
そもそも現代ゲームであまりにも酷い楽曲ってなんなんだろうという疑問がありますがね。
声優さんの演技は基本的には上手い人で構成されていた。
なんか一人だけ声優が本職じゃなさそうな声の人がいたので、そのキャラクターだけ妙に気になった。
(カサネの方のオペレーター)
調べたけど普通に声優だったような気がする。
他は普通に上手かった。
堀江由衣さんとかすげえな、あの声。
なんか妙にしっくりくる上に、いい感じの声なんすよね。
かわいい。(逆にかわいいことがある問題につながっていることも否めない)
自分はあまり声優に詳しい訳ではありませんが、聞いたことある声優は多かったです。
なんか聞き覚えがある声だったり、逆に声優を調べて「知ってるやつと全然声違うやん・・・」ってなこともありました。
やっぱプロってすごいっすね。
3 キャラクター
10点中7点
これはちょっと賛否が分かれるというか、この部分に関しては好みがあるので一概に断定は出来ません。
アニメ調のグラフィックなのでアニメアニメしてるキャラクター達です。
しかもかなりこってこてのキャラ付け
そんなにべたなことあるんか??ってぐらいべた。
難聴系鈍感主人公
ツンを通り越してトゲがある女性
明らかに怪しい軽い感じの男
屈強な年長者
人見知りな文学少女
包容力の大人の女性
ショタ
上から目線の嫌味なライバル
主人公のことが好きな幼馴染
こうも分かり易いキャラ付けしてる作品もかなり珍しい。
所謂テンプレキャラばかりだった。
アラシだけはパッと見とは少し違う印象があるが、それも含めて分かり易いキャラ付け。
デザインは結構全員好き。
ただマジで残念なのは見た目年齢と実年齢が殆ど噛みあってない。
合ってるのはユイト、ハナビぐらいで他はかなりガバい。
カサネでさえ30代、表面だけはぶりっこなアラシは50手前。
いくらなんでも年齢と見た目が嚙み合ってない!!
設定的には身体能力の維持などを目的に見た目も実年齢より若くなる、という物があるからまだ分かる(それでも違和感はある。)
ただ平均年齢の高いメンバーではあるが、じゃあ発言や行動が実年齢相応かと聞かれればそうではないと感じる場面が多く、正直年齢に関してはどうにかしてほしい部分だった。
制作もその辺を気にしていたのかハッキリと「年齢」と描写されない。
高校卒業後、組織に配属、配属後〇〇年。
のような書き方をされている為逆算すれば年齢を弾き出せる。
なら最初から書いておけばいいし、違和感があるならば年齢を年相応にすればよかったのにと思ってしまう。
このキャラ年齢に関しては間違いなくマイナスポイントだと思います。
次回作があるならば修正してほしい。
意外と?キャラクターの描写は丁寧に感じる部分も多く、そこは高評価。
ただその丁寧なキャラクター描写がメインストーリーではなく、キャラクターエピソードなのでそれを遊んでいないとどうしても違和感が生じると思う。
そしてこのキャラクターエピソードも消化するの結構面倒くさいのもまた難点。
キャラクター自体は丁寧に作られている印象。
とはいえカサネとシデンはもう少しマイルドにならんかったのかとも思う。
最終的に見ればシデンが一番好感度高いのは内緒。
もう少しなんとかなった部分が多かったかなぁという印象。
オーソドックスなキャラクターが多かったし嫌いではないんだが、全体的には薄味だったかなぁとも思う。
4 シナリオ
10点中7.5点
可もなく不可もなく。
最終盤の展開だけは意外な部分も多かったのでそこは好き。
カサネ、ユイトとダブル主人公で話を展開するので序盤の相手は何やってるんや感はめちゃくちゃ強い。
合流した後に全てを打ち明けるので「あぁなるほど」とはなるが、私はこの段階でもう一周する気力は正直無くなった。
なので私はユイト編しかやってない。
めっちゃ面白いかと聞かれたらそうではなく、めっちゃつまらないかと言われればそうではないそんなゲーム。
ただ展開をありきたりにしないように試行錯誤しているのは感じ取れた。
ラストの展開とか、ラスボスに対する主人公達の考えや行動はあまりない展開や考えだったのではないでしょうか。
もうちょっと上手く昇華出来たのでは??と思う部分があるがじゃあどうすればいいのかと聞かれれば私にはサッパリわからない。
シナリオライターがテイルズで言うところのアビスの人らしく、確かに似てる部分も感じた。
一番好きなシーンはユイトの「俺が何も知らないのは、お前たちが何も教えてくれないからだろ!!!」ってセリフのとこですね。
マジで「その通り!!」って思ってしまったw
でもこのセリフの影響かもしれないがアビスと同じくとっとと話し合えばもうちょい上手くいけたんちゃうの??とも思ってしまうのはご愛敬。
カサネ編をやればもう少し入り込めるのかもしれないが、どうだろうか。
5 システム
10点中8.5
正直言うとシステムが面白かったから続けられたんですよね。
このゲームオリジナルのシステム「SAS」
簡単に言うと仲間の能力を借りて自身の行動に付与出来るシステム。
これが結構面白くて最初は微妙かと思ったが、途中から複数の能力を同時に使用することが出来るようになります。
こうなるとめっちゃ面白い!!
複数の能力を一気に使用して、超火力で圧倒する爽快感はこのゲームならではないだろうか。
ただその気持ちよさを感じれるのがメンバーが合流後の終盤しかないのが難点。
しかも合流後はメンバーが増えすぎてSASの切り替えが忙しいこと忙しいこと。
まさかあそこまでバタバタするとは思わなかったw
ただカサネの陣営の能力が基本的に強い。
逆に言えばユイトの方の能力が弱い。
もう少し調整してほしい感じではあった。
王道だけどあれはいい展開だったなぁと思います。
最初の方はシステムを不便に感じる部分もあるかもしれないが、終盤の面白さは惹かれる部分もある。
次回作次第では化けるかもしれない。
ただこのSASシステムの弊害で主人公の二人しか操作キャラがいない。
せっかくのアクションRPGなんだから他のキャラも操作したい!
でもしかしこのSASシステム前提で作られているこのゲームにおいて、味方のキャラの操作をどうすれば面白く出来るのかと聞かれれば難しいなぁとは思う。
SASはあくまで主人公を使用して仲間の力を借りることで意味をなすので、次回作が出ても改善されないかも??
しょうがないかもしれない。
テイルズとは違う方向で面白い戦闘ではありました。
出し惜しみをする要素がなかったので雑魚相手でも全力で行けるのはよかったですね。
総評
グラフィック 8.5
音楽 8
キャラクター 7
シナリオ 7.5
システム 8.5
総合 39.5
倍にすると 79点
はい、点数の通りです。
このゲームはいい部分もあるけど、惜しい部分が結構あるんですよね。
なので記事の中でも次回作での改善があれば化ける可能性を感じていることも書いています。
テイルズでの比較になりますが、グレイセスとかのシステムが魅力的な良作には及ばない感じではありますが、テイルズが好きなゲーム好きは遊んでみてもいいかもしれません。
ただ向こうも最新作のアライズが発売しておりますので、比較するとどうなるんだろう??というところではあります。
今後に期待、というコンテンツです。
やりようによってはタイトル通り「第二のテイルズ」になれる可能性を秘めています。
なんなら頑張ってテイルズを超えてみてほしい。
最近になって少しずつではありますがJRPGが復活してる部分もあります。
この作品ももう一花咲かせてほしいというのが個人的な思いです。
今回は以上です。
思いのほか面白かった、そんな感じです。
面白いと思った方、別にそうも思わなかった方よろしかったらコメントよろしくお願いします。